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薬局の待ち時間長が長すぎると感じるのは、なぜでしょうか

query_builder 2022/01/31
ブログ
川﨑佳奈子税理士事務所

「薬局の待ち時間が長すぎる!」や「薬局の受付に全然呼ばれない」などの声をよく耳にします。

今回は、そんな薬局の待ち時間について考えていきたいと思います。

薬局の待ち時間を考えると様々な要因が考えられます。

待ち時間はストレスに感じます。お客様は薬局に来るまえに、病院、クリニックでも相当待たされています。

あとは、薬をもらうだけと安堵しているところ、ここでも待たされると思うとどうでしょか。

まず、薬局に入った時に、待合室に待ち時間カウンターを設置し、受付時に大まかな待ち時間をお伝えすることが大切です。

 

また、お客様は、薬をもらうために薬局でどのような業務を行っているか分かりません。

分からないから、薬をもらうのになんで?と疑問、不快に感じるのです。

 仕事をしている1時間と、いつ呼ばれるか分からないお客様の1時間は同じではありません。待たされたのに、薬の一部の在庫がありません。と言われることがあります。処方箋を提出したときに分かるのになぜ、初めに伝えてくれないのか!お客様は憤慨します。同じ1時間であれば、食事にいったり、買い物をしたり有意義な1時間を過ごせるのです。

また、あとから受付した人が先に薬ができ呼ばれ、会計して帰ると不安と、不満が入り混じります。

 まず、処方箋を受付した際に、お客様の立場に立って伝えることを考えましょう。

薬局側の「初めてですか?お薬手帳はお持ちですか?」の問いかけにお客様は対応してくださいます。そのお客様に薬局は薬の有無、待ち時間の時間を伝えていきましょう。

次に、待ち時間を短縮できるよう調剤薬局業務の見直しを考えてはいかがですか。

調剤時の流れ(受付)

処方箋の受け取り

処方箋の電子化・システムの導入

問診票・質問表のデジタル化

 ここ数年における文字を書くという習慣がなくなっていており、スマホの普及によりお客様は電子入力に長けてきています。

処方時の薬の説明事項に関する質問

 何回か処方された薬で、質問がなければ短時間で終わらせる

処方せんの確認(初期鑑査・疑義照会)

会計 電子マネー、クレジットカードの導入

 最近では、コンビニ、スーパー、クリニックでも自動精算機が多くなりました。

 

処方せんの内容入力

 処方箋の電子化・システムの導入(マイナンバーカード連携)

 QRやスキャン取り込みでの認識での手入力省略

(今後 処方箋もマイナンバーカード連携により電子化されていくようです。)
 

電子化などにより、調剤業務の時間の短縮の他に、

お客様に伝わりやすい具体的な説明の工夫を考えてみましょう。

 

待ち時間対策の最大のポイントは、お客様を不満や不快な気持ちにさせないことです。待ち時間が生じる場合は、処方せん受付時にあらかじめ、できるだけ具体的に提示するのが基本です。「今日は混みあっておりますので、〇分ほどお待ちいただきます」というのが定番の言い回しですが、このときぜひ実践してほしいのが、お願いや質問形式で伝えることです。

「〇分くらいかかりますが、よろしいでしょうか?」「〇分ほど、お待ちいただけますか?」というように、お客様の意向を尋ねるかたちで伝えます。待つかどうかを患者さんに決めてもらうと、お客様自身に選択権があることを認識してもらえるので、不満やクレームが生まれにくくなるのです。主体はお客様です。

 

さらに、待ち時間が生じる理由を具体的に伝えるとより納得してもらいやすくなります。たとえば、長期・多剤処方の一包化や薬の取り寄せなどの時間がかかりそうな処方を受けた場合。「今日は機械で分包する処方の患者さんが続いて、すでにおふたりにお待ちいただいております。そのため、1時間ほどお待ちいただくかもしれませんが、よろしいですか」というように待ち時間にどんな業務をしているのかイメージできるような説明を心がけましょう。薬をいそがれていないお客様、薬が足りないお客様には「こちらから連絡しますがよろしいですか。」とお伝えする。

また、小児科からの処方箋を受けているとお客様が親の立場としていらっしゃいます。小児科はシロップなどの調合に時間をかかることが多いので

特に、待ち時間を伝えることが大切になります。

初めて薬局で薬をもらう患者さんは、「ただ薬を受け取るだけ」だと思っている場合があります。そのため薬をお渡しするまでの工程を説明することは、「薬を集めるだけじゃなくて、いろいろやることがあるのね」と薬剤師業務を理解してもらううえでも有効です。

 

最初に伝えた時間よりも待ち時間が長くなりそうな場合は、予定の時間を過ぎてから謝るのではなく、間に合わないかもしれないと思った時点で早めに伝えるのがポイントです。「大変お待たせしております」「お急ぎのところ申し訳ございません」というように労わりや気遣いの言葉を添えた上で、「さきほど1時間とお伝えしましたが、もう少しお時間がかかりそうです。あと10分ほどお待ちいただくことは可能でしょうか」などと謝罪とお願いを伝えます。

 

同じ10分間でも、次々と業務を行う薬剤師とずっと座って待機しているお客様では感じ方がまるで異なります。常にお客様の立場になって、いらいらせずに待ち時間を過ごしてもらえるかを考えましょう。

 

待ち時間対応の心構え

薬局でお客様の待ち時間をゼロにするのは限りなく難しいことだと思います。つまり、待ち時間への質問やクレームはこれからも続く可能性が高いということです。

お客様に寄り添い、薬局内で例えば待ち時間が30分以上のお客様には定期的に声掛けするなど考えてはいかがでしょうか。

その際には、経験が少なく話しかけられないとこともありますので、こんな場合には、こう声かけをするという例を皆さんで共有してはいかがでしょうか。

第一に薬局内で受付、薬剤師、それぞれ異なる業務で困っていることなどを共有し、どう改善していくか。その改善が受付からお薬をお渡し、会計までの流れをスムーズにし、その先のお客様の待ち時間短縮につながります。

お客様が安心して、イライラせず待てる調剤薬局を目指していきましょう。

それが、お客様が他の医療機関で処方箋があれば少し遠くてもこの薬局にいこうと思う第一歩です。そして、お客様との信頼関係が構築され知人友人に

この薬局は、安心して待てると伝えてくれることでしょう。

 

 

 

 

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